【#F】大惨事新玉葱永続可食化計画
タマネギを愛してやまない俺、こんにちは。
さて、本日は第12回。長く続いた(たぶん)このタマネギの歴史の幕を閉じる時間がやってまいりました。
今回は、今までの連載の総括、及びこの企画について自分が思ったこと、感じたこと。そして連載していく中で感じたことなど、つらつらと書いていこうかと思います。
そもそもどうしてタマネギを連載することになったのか。ことの発端は第1回にて書きましたが、現在所属している「株式会社BRANDNEWOCEAN.inc」に転職する際の会話、
代表「今生活で困っていることとか、ない?」
俺 「そうっすね、新タマネギ一年中食いたいっす」
代表「その発想面白い!」
俺 「えっ」
代表「ブログで記事にしようか」
俺 「えっ」
代表「連載しようか」
俺 「えっ」
代表「TVの1クール分くらいやろうか」
俺 「えっ」
ここからすべての歯車が狂いだしました。
たぶんこの歯車タマネギで出来てる。
ただでも最初は割と行けるやろと思っていたんですよ。全12回やろ?そんなん新タマネギの成分を調べたりとか、実際にタマネギを成分混ぜてみて新タマネギにしてみたりとか色んな実験できるやん!と最初のほうは割と意気揚々としてキーボードカチャカチャしてました。
そして第2回。本格的にタマネギと新タマネギの違いを調べた回です。
~成分の違いについて~
水分量。
~どうして違いが出るのか~
乾燥させてから出荷する=1年中売っているタマネギ
収穫後すぐに出荷する=春先に出回る新タマネギ成分の違いは水分量のみ。
そして長持ちさせるために出荷後乾燥させたものが通常のタマネギ。
採れたてピチピチのヤツが新タマネギということになりますね。ありがとうございました。
~完~
2手目で飛車角取られた将棋かよ。
もっとこう、エチレングリコールとかグリコーゲンとかスクラロースとかそういう成分が足りないみたいな感じで、グルタミン酸ナトリウムとか足せば簡単に新タマネギ作れるんじゃないかとか思ってましたけど、そうは問屋が卸さない。
もう問屋卸す気ゼロ。
問屋帰りました。
これ書いてるとき、ずっと「来週からやべぇ」って言ってました。職場で。そりゃあ新タマネギ1年中食えないことが連載第2回でわかったのです。
開始5分でヤスが犯人だってわかったようなもんですよこれ。
というわけで第3回、どこかで奇跡の新タマネギ販売してねぇか絶望しながら1週間で仕入れた資料が「淡路島のタマネギがおいしい」という情報でした。
このあたりからもう新タマネギに触れることを諦めました。
連載伸ばすために、第2回の情報をもう一回まとめ、そして淡路島をダイレクトにほのめかす謎エンドで何とかしました。何とかなったかはさておき。
第4回、完全に酒発注しただけで終了。
ではあるんですが、タマネギ調べていく中で代表が「まさか…」と言いながらGoogle先生をポチポチ。具体的な検索ワードは不明ですが、タマネギを蒸留して作られた酒を爆笑しながら発見してくれました。「世の中何でも酒にするヤツがいるんだぜ!」とのこと。
お前はコロコロコミックの主人公か。
いつか食レポ、っていうか飲レポしますね。
しますね(するとは言ってない)。
第5回。タマネギ先生とタマネギさんとたまねぎ剣士。
もう料理の方のタマネギが1個も出てこないっていう。
あとお前もう本当に新タマ取り上げる気ねぇだろっていう。
同じような流れで第7回もやりましたね。突然のSCP回。これ上記の第5回にねじ込もうとした記事なんですけど、なんか第5回が思った以上に長文になったので分けることにしました。ただ分けたことによって完全にSCP財団みたいなレポート形式で書くことができたのでめちゃめちゃ楽しかったです。もう皆さんわかってると思うので深く触れませんがタマネギ要素が申し訳程度の搾りカスから上澄みだけ抽出したくらいしかありません。でもこの第5回と第7回はこのタマネギ記事のビュー数上位でして、特に財団回の第7回は連載中最高いいね頂いております。財団恐るべし。
もうタマネギどうでもよくね?
そんな間に挟まれた第6回。弊社は毎週金曜日カレー食べるっていう習慣が週間であるんですけど。この言い回し面白くねぇな。
僕とデザイナーの佐野佳菜ちゃんはカレー甘口しか食べれないんですが、カレーの辛口はスパイス的な辛さがあってすげぇつらいと。タマネギの辛さとはまた違うよねと。そして弊社代表はカレー辛くても大丈夫なんです。「辛さが大丈夫」って何なのだと、またタマネギの辛さとカレーの辛さ、色々な辛さの違いって何?というところから始まりました。珍しくタマネギの成分などを調べたまごうことなきタマネギ回でした。クソみたいな新タマネギエンドも迎えられてすごいよかったです。皆さんはさておき僕が。
この回は色々なことが知れて、非常に楽しかったです。僕が。
タマネギの辛さって何?から始まり、そもそも「辛さ」って何?と行き、タマネギの辛味に由来する成分が「タマネギ切ると涙が出る」成分と同じで、ていうかそもそも何で人が涙をするのか気になり関連点を線にしてなぞっていき、ひとつひとつを調べながら進んでいきました。
昔こういうの題材にしたゲームありましたよね。
マジカルタママ♪
タマネギと言ったら、かーらーい♪
からいと言ったら、硫化アリル♪
硫化アリルと言ったら、なーみーだ♪
なみだと言ったら、ふーるさと♪
脳内で沸き起こるタマネギ頭脳パワー。
第8回は、食レポ(のようなもの)です。こちらは第3回目あたりで淡路島のタマネギを調べていた際、淡路島の食材をふんだんに使用した居酒屋・レストランがあるということを知り、ずっと行きたくてうずうずしておりました。
そんなとき、9/15にコントとして弊社イベント「BRANDNEW ACTION 8」に出演することが決定し、台本作って練習や読み合わせを相方と共に行うことに。その集合場所が渋谷だったのです。これガチチャンスやんけと意気揚々に練習場所に向かい、グダグダの練習が終わり、「だしや」さんへ向かったのが、第7回記事を書く前の8月12日でした。
今年一番のちくしょう
同じく第11回は系列店「トラットリア ドーニ」さん。ここも早いとこ向かいたかったのですが、コントの練習集合場所が二子玉川や登戸周辺になり、練習終了→渋谷飲み→帰りというルートが超絶面倒だったのでその辺で飲んでました。なので伺えたのは本番直前、コントの練習終盤、動きをつけた練習をしたいとなったとき、渋谷のスタジオ集合になりました。千載一遇のタマネギチャンス。無事お店に入れて本当によかった…。
実は「淡路島の恵み」系列店はまだあり、「淡路島と喰らえ(ここ含め4店舗あります)」「島の恵みと喰らえ 匠」がそれぞれ営業しております。これはいつか足を運びたい。喰らいたい。
ただでさえないネタがマジでなくなってきた第9回、「タマネギ中毒」という言葉が弊社で割と飛び交い始めていたころです。マジどんな会社だよ。
※第5回より
最近職場にて「タマネギ」に伴う語彙を見た際にみんなが過剰反応する、という汚染が蔓延しました(主に上司が)
また、上司が千葉「道の駅」へお母さまと共におでかけした際のお土産が上記ベッドシーンを熱演しております「玉ねぎ天」です。
いい会社です。
でまぁ、本来タマネギ中毒ってそういう使い方じゃないじゃん。
ていうかそういうんじゃない使い方見たことねぇよ。
ですが、本来のタマネギ中毒の話はタマネギを語る上で外せないですし、弊社の仲間たちからも「タマネギ中毒どう?」と提案ありました。それで、そもそもタマネギ中毒というのはどういうメカニズムで起きるのか。具体的には、何で犬とかにタマネギ食わせたらいけないのかを科学的に理解したく、色々と調べてみたのです。
就学時は理科とかロクな知識を付けられずに卒業した身としてはヘモグロビンだのアリルプロピルジスルフィドだのカリウムだの出てきて正直吐き気と知恵熱出そうでした。もう症状がタマネギ中毒じゃん。
ですが、「依存症」と「中毒」の違いや、イヌの赤血球タイプの違い、ニンニクの最強感なども知ることができるいい機会に恵まれた回でした。
第10回は万策尽きました。全部ウソ書きました。
なんかびっくりするほど読まれてないんですがそれは。
黒歴史です。闇に葬りたい。
因果応報という言葉を身をもって教えてくれた回でした。
ちくしょう。
色々としでかしながら、7月4日から書き始めた「週刊新玉島」、何とかこの第12回、最後を迎えることができました。
続けてみて一番思ったのは、そのままなんですが、「続けてみるもんだ!」っていうところです。
①タマネギ、②毎週、③全12回、というのを縛りにして書き続けよう!と自分に課し、まぁ①守れたかどうかビックリするほど怪しいですけど、議題に沿った何かを毎週書き続けようと思うことで、どうしよう、何かねぇかな、いやほんとどうしようかなと必死に探し出し、見つけた小さなテーマ1つを何とかして大きくしようと考え、話を膨らませて、クソみたいな文章で爆破するみたいな作業を毎週続ける…ということ、何かを継続するということはとても大事であると大きく感じました。
具体的に「とても大事であると大きく感じ」たこととは何なのか、それを綺麗に文章にすることは僕の力ではちょっとできないんですが…「新タマネギを1年中食うためには」という大きな議題が第2回にして大爆裂し、あと10回何をしろという核の炎に包まれた世界の中で、もがいて生きることの中で見出す価値観みたいな。
例えが壮大すぎんだろ。どこの世紀末だよ。タマネギ食ってろ。
あれやってみよう、これをやってみよう、あれはどうか、と毎週の期限の中で必死に考えること。んで続けていく中で自分が必死にとらえたものや、周りのみんなが協力して「これはどう?」という提案をしてくれること。それらを文章にしてまとめていくこと(まとめられてるとは言ってない)。これらは全て「やらなければ」「なんとかしなければ」という事象が期限付きで迫ってくる中でないと見出せないものがあっただろうし、皆さんもそこまで協力してくれてはいなかっただろうし、自身も(マジでこんな文章ですけど)多少は緊張感もって臨めた連載であったので、本当に色々な意味を含めて「続けてみるもんだ!」と強く強く感じたんですよね。
続けていくことで、得るものも見えるものもある。
無理やりだとしても、それはそれで見えるものがある。
続けていかないと、見れないものがある。
結局、1年中新タマネギ食う計画は空中分解レベルの大惨事に終わったわけですが、
・タマネギにはいくつか種類がある
・新タマネギが季節限定なのは理由がある
・栽培方法によって新タマネギの時期が多少違う
・タマネギと新タマネギの違いは水分だけ
・淡路島においしいタマネギがある
・おいしい玉葱焼酎がある
・それらが食べられるおいしい居酒屋がある
・タマネギ食べると血液サラサラの理由、成分
・タマネギ切ると涙が出る理由、成分
・タマネギを犬に食べさせてはいけない理由
・食べさせるとどうなってしまうのか
・「辛い」という味覚は、「痛い」と同じ
・人間が涙する理由
・ニンニクの殺菌成分は最強
様々なことを知ることができました。
話を広げ、自分で調べれば、知識が広がりますね。
まぁあとはウソは良くないっていう。身をもって知りました
さまざまなことを得ることができて、ホントに面白かったです。
何より!
・知人がタマネギ見ると俺がよぎる
この事象が一番面白くて、とても嬉しい!!
週間の連載は一旦終了としますが、まだ「トラットリア ドーニ」さんのタマネギ料理コンプリートしてないし、そういえばドーニさんからもらったタマネギスープまだ食べてないし、そもそもタマネギスープいっぱいあるから食べ比べとかもしてみたいしなぁ。あと連載したの7月からだから連載中に肝心の新タマネギ食ってねえんだよ!!!!
…など、自身のタマネギについて考えることは沢山あります。「連載が終わったけどまだこの物語は自分の中で続いている。締切だった日に早く起きちゃう」だなんて言葉が僕の大好きな漫画家さんの日本橋ヨヲコ先生が言っていた、はず。あれはたぶんプラスチック解体高校のあとがきにあったはず。間違ってたらすみません。
それとこれとは置かれた状況も全然違いますけど…(あちらは打ち切りが決まってしまい、物語が満足にかけずに終了してしまったとのこと。これも間違ってたらすみません…)。なので先生が言った意味とは違う捉え方になってしまうとは思いますが、毎週の締め切りに縛られ、苦労して続けてきたものがふと終わってしまう。これからはタマネギのことを考えなくてええんやでと、タマネギからの解放です。
もう考えなくていいというのに、まだ結構タマネギのことを考えてる自分がいて、その後「あ、もうタマネギのこと考えなくていいのか」と、少しだけ悲しくなります。
お別れがさみしいので、不定期に連載しようかななんて考えもありますが、一応こうして一旦たたむと決めたので、それはそれでなんかイヤだななんて偉そうに思うんですよ。折り目もメチャクチャだし、きたないですけど。
どんだけ俺の中でタマネギがでかい存在になってんだよと。
ああ、タマネギ依存症ってそういう…!
やかましいわ。
それでも折角だから書きたい、だなんてことが今後生まれてくるとは思うので、少しくらい「号外」として記事を書き、ここに戻ってくることがあるかと思います。結局書きます。
だってやっぱり何かさみしいんですもの!
また今までの連載は今のところ消すつもりもありませんので、もし皆様が少し時間を浪費したいななんて思ったときは、是非ともいらして下さい。多種多様な申し訳程度の新タマネギとタマネギがお迎えしますので。
ここまでお付き合い頂いた方。本当にありがとうございました。
何よりタマネギ、お疲れ様でした。
最後に、頑張ってくれたタマネギに、一旦のお別れを。
おやすみ、タマネギ!
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